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インタビュー

極私的MacinTrip 〜Macが見てきたKWC

2015年06月30日

極私的MacinTrip 〜Macが見てきたKWC

思えば、いつもMacがありました。

こんにちは、入社20年目の好中年、コメです。今回は、いつも私の横にいた相棒・Macintoshパソコンの歴代モデルを振り返りながら、ふんわりとケイ・ライターズクラブの歩みをご紹介してみたいと思います。

  • 【1台目】1996年〜 Macintosh IIci
  • 発売:1989.9 CPU:Motorola 68030 ストレージ:40/80MB メモリ:2/4MB メディア:1,44MBフロッピーディスク 発売時のOS:漢字Talk6.0.4

入社初日、「そこに座って」と案内された机にちんまり置いてあったのが、この「Macintosh IIci」。当時はまだ大学でも「キャンパスのどこかに、理系の奴らが使ってる“ぱそこん”つー機械があるらしいべ(ヒソヒソ)」という時代。ド文系でほぼパソコン未経験だった私は、目の前にある物体がMacintoshなのかWindowsなのかさえ知る由もなく、“とにかく触って覚える” 実践的PCライフが始まりました。

90年代半ばのあの頃、パソコンで誌面をつくるDTP(デスクトップパブリッシング)をいち早く導入していたKWCでは、約20名のスタッフ全員がMacintoshパソコン(以下、Mac)を使用していました。愛機の第一印象は、「デザインは可愛いけど、なんだかほかのより旧式な気がするなあ……」。怪訝な顔をする私に、「バカタレ、このIIciは車一台買えるくらい高かったのだ。代々うちのエースが使ってきた由緒正しい名機だぞ」と先輩のお言葉。釈然としない部分もありましたが、しだいに操作にも慣れ、いつしかこのMacに愛着を感じていきました。

主に使っていたソフトは、DTPの定番ソフト「QuarkXpress 3.3J」やワープロソフト「EGWord」など。まだインターネットは影も形もなく、パソコンは情報収集の道具ではなく、取材で集めた情報を“まとめる”ための道具でした。

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’97年ごろの社内の様子。この写真の何処かに、「Macintosh IIci」が置いてあります。

席でギターを弾いたり、仕事のフリしてテレビゲームで遊んでいたり、毎晩飲み明かしていたりと、本筋に関係ないエピソードも思い出しましたが、きりがないので次の相棒たちの話に移ります。

●嗚呼、ポストスクリプトエラーな日々。

  • 【2台目】1997年頃〜 Macintosh Centris 660AV
  • 発売:1993.7 CPU:Motorola 68040 ストレージ:230MB メモリ:4MB メディア:2倍速CD-ROM、1,44MBフロッピーディスク 発売時のOS:漢字Talk7.1

  • 【3台目】1997年後半頃〜 Power Macintosh 8600/200
  • 発売:1997.2 CPU:PowerPC 604e ストレージ:HDD 2GB メモリ:32MB メディア:12倍速CD-ROM、1,44MBフロッピーディスク 発売時のOS:Mac OS 7.5.5

  • 【4台目】1998年頃〜 Power Macintosh G3(Desktop 233MHz)
  • 発売:1997.11 CPU:PowerPC 750(G3) ストレージ:HDD 4/6GB メモリ:32MB メディア:24倍速 CD-ROM/DVD-ROM/1.44MBフロッピーディスク 発売時のOS:Mac OS 8.0

社内ヒエラルキ(?)も少しずつ上がり、次々とMacを乗り換えていったこの時期(いくつか飛ばしている気もしますが忘れちゃいました)。しだいに上位機種をあてがわれるようになり、3台目の「Power Macintosh 8600/200」では憧れのタワー型が、4台目の「Power Macintosh G3(Desktop 233MHz)」ではついに、初の新品モデルが回ってきました。

それでも当時のMacは、今と比べると動作が遅く、不安定でした。だいたい、もう少しで原稿を書き終わるという時に限ってフリーズするんですよね。その頃の名残で、データを保存するショートカット「command+S」を無意識で押す癖は今でも抜けません。

DTPトラブルの中で特に思い出深いのが、「PostScript Error(ポストスクリプトエラー)」です。レイアウトデータをプリントするときに出るエラーログで、この表示が出ると徹夜を覚悟したものでした。何しろいろんな要因がありうるので、原因を特定するのが一苦労。しかも、ページものの媒体が中心だったので、調べる範囲もこれまた広いんです。楽勝で入稿して飲みに行くはずが、気付けば“朝イチ印刷所”コースという日がしばしばありました。

でも、手間のかかる子ほど可愛いっていいますよね。初めてのボーナスをぶっこんで、当時としては画期的だった小型ノート「PowerBook 2400c」を購入するなど、Mac熱をこじらせる一方の私。ちなみにこの頃のAppleは、スティーブ・ジョブズ氏が手がけたiMacが起死回生の大ヒットとなる直前の低迷期。’97年、ライバルだったMicrosoftから巨額投資を受けたニュースを聞いた時は、「むむぅ、俺の投資じゃ足りなかったか……」と心を痛めたものでした。

さようならOS 9、こんにちはOS X。

  • 【5台目】1999年頃〜 Power Macintosh G3(Minitower)
  • 発売:1997.11 CPU:Power PC 750(G3) ストレージ:HDD 6GB メモリ:32MB メディア:24倍速 CD-ROM/DVD-ROM/1.44MBフロッピーディスク 発売時のOS:Mac OS 8.0

  • 【6台目】2001年頃〜 Power Mac G4(QuickSilver)
  • 発売:2001.7 CPU:PowerPC 7450(G4) ストレージ:HDD 40/60/80GB メモリ:128/256MB メディア:SuperDrive(DVD-R/CD-RW)他 発売時のOS:Mac OS 9.2

  • 【7台目】2003年〜 Power Mac G4(Mirrored Drive Doors 2003)
  • 発売:2003.6 CPU:PowerPC 7455(G4) ストレージ:HDD 80/160GB メモリ:256/512MB メディア:SuperDrive(DVD-R/CD-RW)他 発売時のOS:Mac OS X 10.2 / Mac OS 9.2.2

’98年のiMac旋風でAppleの業績が復調していったこの時期。同じCPU(G3)のハイエンド機を使っていた私は、「何がボンダイブルーじゃ、ワシのMacはプロ仕様なんじゃ(なぜか菅原文太風)」と、メジャーになっていくAppleに若干の寂しさも感じつつ、仕事に邁進していました。この頃の業界的なトピックといえば、なんといっても’01年の新OS「OS X」登場です。国内におけるMacの普及を支えてきた「漢字Talk(Mac OS 6〜7.5)」から「Mac OS(Mac OS 7.6〜9)」に至る系譜を切り捨て(いつも急なんです、Appleって)、UNIXベースの全く新しいシステムになったOS Xへの方向転換は、DTPにとっても大きな変革をもたらす一大事件でした。

そんなわけで、当時、編集業務のかたわら社内のDTP環境整備を担当していた私は、途端に忙しくなりました。OS XでのDTP作業の検証、新たなレイアウトソフトの選定、OpenTypeフォントへの対応、印刷所や外注スタッフの方々との交渉、新OSに合ったパソコンの手配など、やることは盛りだくさん。しかも、おかげさまで業務が拡大していた当社は、その頃すでに約70名前後という大所帯。編集スタッフそれぞれが企画から入稿業務までワンストップで行えるのが強みだったので、彼らの作業に支障が出ないように移行しなくてはいけません。来るべき移行のXデイに向け、OS 9が走る最後のモデルでOS Xもインストールできた当時の愛機「Power Mac G4(Mirrored Drive Doors 2003)」で、関連ソフトを試す日々が続きました。

話は前後しますが、この時期のパソコンを語るうえで外せないのが、インターネットへの対応です。’00年代初頭からブロードバンドによる常時接続が本格化したことで、パソコンは情報を“まとめる”だけでなく、“集める”うえでも重要な役割を果たすようになっていきました。

’07年ごろの社内の様子。CRTモニターの右側に置いてあるシルバーのタワー型パソコンが「Power Mac G4(Mirrored Drive Doors 2003)」です。この頃はWindowsも併用していましたが、愛のない仕事だけの関係でした。

コンテンツを多彩なメディアに展開する、新たなクリエイティブ環境へ

  • 【8台目】2008年〜 MacBook(13-inch Early 2008)
  • 発売:2008.2 CPU:Intel Core 2 DUO ストレージ:HDD 120/160/250GB メモリ:1/2GB メディア:SuperDrive(DVD-R/CD-RW)他 発売時のOS:Mac OS X 10.5 Leopard

  • 【9台目】2012年〜 MacBook Air(13-inch Mid 2012)
  • 発売:2012.6 CPU:Intel Core i5(1.8GHz) ストレージ:SSD 128GB/256GB メモリ:4GB 発売時のOS:Mac OS X 10.7.4 Lion

結局、OS Xへの移行は、2008年にOS Xの入った共有パソコンを2台導入した時から始まり、スタッフ全員のMacまで完了したのは2010年の4月のこと。比較的長期に亘ったのは、業務上、デザイナーやイラストレーター、カメラマン、印刷所など外部スタッフの方々との連携が大切なので、互いの足並みを揃えつつ慎重に進めなければいけなかった事情もあります。

移行にあたり不安だったのが、それまでDTPにおける業界標準だったレイアウトソフト「QuarkXpress」を、Adobeの「InDesign」にスイッチした影響でした。業界全体で“次はInDesign”という流れができた背景ついてはここでは省きますが、何しろ、一番利用頻度の高いソフトの操作性ががらりと変わってしまうわけです。大いに心配したものでしたが、案ずるより産むが易し。特に混乱なく新しいソフトに慣れていったのは、わからないことはスタッフ同士でフォローしあうKWCの伝統があったからでしょうか。

’08年、初めてのOS Xパソコンを導入し、設定に大わらわだった時の様子。

その間、私自身の愛機は、「MacBook(13-inch Early 2008)」「MacBook Air(13-inch Mid 2012)」と移行していました。Mac好きを語るには決して多くはないかもしれませんが、約20年に亘って乗り換えてきたMacは都合9台。初めてのボーナスで買ったノートパソコン「PowerBook 2400c」と「MacBook Air(13-inch Mid 2012)」を比較すると、CPUは高速化し、昔は起動時に余裕でタバコを一本吸えたのが、今では火を点けている間に終わってしまうくらい。ストレージの容量は約100倍、メモリの容量は約256倍、バッテリーの駆動時間は約3倍に伸びるなど、隔世の感があります。

OS Xの導入も落ち着いた’00年代半ば以降、当社は紙媒体の制作だけでなく、Webメディアのご相談を受けることが多くなってきました。でも、やるべきことはいつも同じ。アウトプットの形は変われど、大事なのは「世の中の役に立つ、楽しいコンテンツをいかに創りだすか」を考えることです。そしてその考える行為のそばに、いつもMacがありました。iPhoneやiPadも便利ですが、情報を集め、深め、まとめるという全能感は、まだMacに一日の長があります。

というわけで、ようやく現在の愛機までたどり着いたので、今回はここまでにしておきます。
オチもヤマもない話に長々とお付き合いいただき、誠にありがとうございました。

(text: 小野寺コメ/KWC)

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