みんなと一緒じゃもの足りない! iPhoneでできる簡単“コマ撮り結婚式ムービー”の作り方
2015年07月01日
結婚式や二次会のパーティーで新郎新婦や友人が動画を流すシーン、よく見かけませんか? 一生に一度の結婚式、せっかくだから参加してくれた人たちみんなが感動するような“普通じゃない”動画を流したい。けれど、プロに頼むのはお金がかかるし、みんなで集まる時間もなかなか取れないし……。
そんな迷える方のために、お金をかけずiPhoneだけで簡単に撮影できるオリジナルムービーを作る方法をご紹介します! それは「コマ撮り」。静止した状態の物を1コマずつ動かしながら撮影し、それを連続再生して動いているように見せるという撮影技法で、ストップモーションとも呼ばれています。
文字で説明するとなんだか難しそうですが、案ずるより産むが易し! ということで、早速Webの広告ムービーやTVCMなどで活躍するコマ撮りのスペシャリスト、竹内泰人さんに教えていただきながら、実際に撮影してみました。
STEP1 ストーリーを決める
まずは、ストーリーを決める作業からスタート。だいたいの流れを決めておくと、撮影がスムーズに進みやすくなります。
今回のストーリーはこんな感じ。
はじめに、どアップのスケッチブックが登場。段々と後ろに下がっていき、そこに友人Aさんが現れます。Aさんがスケッチブックを開くとメッセージが書かれていて、ワンポーズ。また近付いてきて、画面がスケッチブックでいっぱいになります。
その後は今やったことを繰り返して、再びスケッチブックが後ろに下がると、今度は友人Bさんが登場! というストーリーに決定。
今回は絵コンテを書きましたが、はじめての方は流れを箇条書きで簡単にまとめておく程度でOK。ガチガチに固めすぎると、自然なおもしろさが出なくなってしまうので要注意です。
STEP2 道具の用意、そして準備!
次に、必要な道具の用意をします。今回使ったのは、たったの5点!
コマ撮りは、カメラを動かさずに物自体を動かして撮影するので、スタンドが必須です。スタンドがないとカメラの位置がずれて、ガタガタした動画になってしまいます。
撮影は、iPhoneアプリを利用すると便利。あらかじめストップモーション用のアプリをダウンロードしておきます。今回使用したのは、「ストップモーションスタジオ」です。
撮影場所を決める際は、撮られる人が1mくらい後ろに下がれるスペースがあるか確認しておきましょう。奥行きがあるほうがより動きが出て、面白い動画になります。
STEP3 撮影開始
撮影場所を決めたら、早速撮影スタート!
まずはAさんがカメラの前にスタンバイ。
1コマずつ、後ろに下がりながらシャッターを押します。1つの動作をだいたい5コマずつにすると、細かすぎず、間延びせずにまとまるのでおすすめです。
後ろに下がりきったら、同じように5コマ使ってスケッチブックを開いていきます。撮られる人は、表情に変化を付けながら開いていくと、ぐっとおもしろさが増します!
スケッチブックを開いたら、笑顔で決めポーズ! 再び5コマ程度でカメラの前に戻ってきたら、Aさんの撮影は終了です。
次は場所を変えて、Bさんの撮影です。
先ほどAさんが持っていたスケッチブックを持ってスタンバイ。
同じように5コマ使って下がり、5コマ使ってスケッチブックを開くと、次のメッセージが現れます。
このように、どんどんと人を変えてメッセージをつなげていくのです。
STEP4 ラストの人は演出をプラス
ラストの人にはちょっとした工夫を入れることで、動画がさらに面白くなります。今回は、コマ撮りならではの“マジック”を取り入れてみました!
スケッチブックを開くまでの行程は同じですが、Cさんの持つスケッチブックには、何も書かないでおくのがポイント。スケッチブックを開くと、文字が1つずつ増えてメッセージが完成する、という演出です。
実際には、スケッチブックにひと文字書き足しては持ち直す、という動作を繰り返しているだけですが、動画上ではまるで自然に文字が産まれくるよう! 少し長く時間を使うことで、クライマックス感もアップします。
今回はあまり場所を変えずに撮影を行いましたが、それぞれ新郎新婦との思い出の場所で撮影すれば、さらに特別な印象に。コマ撮りなら自然かつユニークに背景を変えることができるので、みんなが集まらずとも大人数参加型の結婚式ムービーが作れます!
いよいよ完成!
すべての撮影が終了し、アプリで編集してつくった動画がこちら!
いかがでしたか? これだけ簡単にオリジナルムービーが作れれば、突然友人の結婚式で制作を頼まれても安心。きっと喜んでもらえるはずです。お金を抑えて、時間も短縮しつつ、“普通じゃない”動画が撮れるコマ撮りを活用して、結婚式を盛り上げましょう!
- ・監修
- 竹内泰人さん
1984年愛知県生まれ。「コマドリスト大好きコマドリスト」を自称する映像作家。九州芸術工科大学(現:九州大学)在学中に自主制作した作品「オオカミはブタを食べようと思った。」をYouTubeに公開し、世界中で話題に。現在は、Webの広告ムービーやTVCMの制作をするなど、幅広く活躍中。
(text:西山みほ/kwc)